- 炎上プロジェクトを経験したことがない
- 炎上プロジェクトってどういったことがおきているのか
- 炎上プロジェクトってどうやったら鎮まるのか
炎上プロジェクトというと、デスマーチやブラックなど黒いイメージがある人が多いと思います。私自身も長い間ソフトウェアの開発をしている中であまり炎上プロジェクトに関わりたくないなと思っています。
今回はからあげさんの記事で紹介されていたプロジェクトのトラブル解決大全に関する書評をしたいと思っています。
この記事を通して、実際の開発現場に即して書かれている本なのかを知ることができるかなと思います。
私は修士を修了してから、14年ほどソフトエンジニアとして、メーカーに勤務しています。その中で数多くのプロジェクトに参加してきたので、炎上プロジェクトとはどういう状態かは理解しているつもりです。
- 対象読者:炎上プロジェクトを経験したことがない
炎上プロジェクトに入ったが何からしていいかわからない - 炎上プロジェクトって何?
炎上プロジェクトとはどんなプロジェクト状態のことをいうか説明します。
炎上プロジェクトを未経験した人にとって炎上プロジェクトが何か知ることはできませんし、今炎上しているのかわからないかもしれません。
では本にあった納得感のある炎上プロジェクトの特徴まとめます
以下の4点が最重要ポイントで本書でも最初に見るべきとされているものです
- 開発計画
計画と実態に乖離が起きている開発計画がある - 体制図
レポートラインが構築されていないため、現場の動き方に違和感を感じる - 課題管理表やPR
どれが最新か不明。放置されている - 進捗管理
現時点でよくわからないし、誰が責任を持っているか不明
という現象が起きていたら炎上しています。炎上してますと叫んでよいです
- QCD達成かつ炎上プロジェクトの特徴
- Qをあげるために問題を突き止めること
- 問題に対して対策すること
炎上プロジェクトであることがわかりましたが、どうやって沈めていくかについて流れを説明します。
炎上プロジェクトで発生する大きな問題は、コストやデリバリーは既定通りで、品質をさらに上げる必要があるということを求められる。遅れに遅れたプロジェクトでその要因はほとんど品質問題であるためです。
Qを上げるためにどうしたらよいかというと、
- 本当の問題をつきとめてその対策をすることです
何をすべきかは現場によって異なるため、わかりません。そこを突き止めることが炎上プロジェクトに入ったあなたの仕事になるためです。
テストコードの品質が悪いかもしれないし、テスト不足かもしれない。設計が甘いのかもしれないし、何が問題なのかわかりません。日々多発する問題に対して真の原因を探し対策しない限り永遠にかわらないことでしょう。その解決手段は浅い思考にたよらずロジカルに根拠を持って一つ一つ整理していくことを続けるしかありません。
書籍では下記のように情報を整理していくとよいとされていました。
- 炎上プロジェクトにおける管理とは
- 作業時間をくれ!
- 会議をやめてくれ!
炎上プロジェクトではメンバーは納期に間に合わせるために必死です。
会議に出ても上の空ですし、何なら出る意味がないと思っています。
そんな状況でどのようにプロジェクト管理をしていったらよいのかという話です。
当然のことながら炎上しているので直接業務を増やす手段をとるのが最も良い選択です。
作業管理・進捗管理・課題管理の3つに絞り実施していきましょう
作業を洗い出し、作業リストが順調に進んでいるかどうかをチェックする
課題があったら共有し、作業リストに入れるかどうか相談する
これだけを毎朝の朝会で実施するだけでよいです。
この3つに絞る理由は、計画し、実施し、計画通りじゃない場合は是正する
計画外になる理由は課題が発生したからです。この3つの項目を毎日確認し、課題をその場で解決することで前に進むことができるわけです。
- 振り返りの時間をとり問題に対してふりかえること
プロジェクトは初めて経験することを失敗なく予定通りに終わらせることを言います。
最初はわからなかったことでも、終わった後に振り替えることでわからないものに対してどう考え行動してきたか、あのときこうやって行動すればよかったのでは?と振り返りをすることがとても重要です。
実際に私も最初のプロジェクトでは日程表をエクセルにして、どの段階でどんな行動をしてどうなったかまとめていましたし、その時の経験は今でも鮮明に覚えています。8年前なのにも関わらず。
炎上したプロジェクトほどいろんな経験をしてきたはずなので、ふりかえりを行うことで次につなげることができるようになります。