
はじめに:2度目の不合格通知
「不合格」
メールを開いた瞬間、思考がフリーズしました。1回目ではありません。2回目です。 しかも、難関と言われる高度情報処理技術者試験ではありません。テストエンジニアなら「持っていて当たり前」とされる基礎資格、JSTQB Foundation Level(FL)の話です。
正直に言います。恥ずかしいです。 私のチームメンバーは全員持っています。リーダーである私だけが持っていません。 「まあ、次は受かるでしょ」と高を括っていた2回目すら落ちた今、私は猛烈に動揺しています。
この記事は、合格体験記ではありません。 基礎資格に2度も跳ね返され、プライドをへし折られたエンジニアが、泥臭く再起を誓うまでの「敗戦記」です。
泥沼の敗因分析:なぜ「基礎」でつまづくのか
1. 「開発経験があるから」という慢心
1回目の不合格は、明らかに準備不足でした。「テス友」(学習アプリ)を少し触った程度で、テスト技法も理解していませんでした。 しかし、2回目は違いました。基礎は勉強したつもりでした。「自分は開発経験も長いし、応用情報もセキュスペも持っている。FLくらいなら、ちゃんとやれば受かるはずだ」という慢心がありました。
しかし、蓋を開けてみると「イテレーティブな開発」など、普段の開発現場とは異なる文脈や定義で使われる用語に翻弄されました。 「開発者の常識」と「ISTQBの定義」のズレ。この微細なギャップを、私は埋めきれていなかったのです。
2. 環境要因という「言い訳」と、メンタルの脆さ
今回の試験で、痛感したことがあります。それは自分のメンタルの脆さです。 試験中、会場でトラブルがあったのか、女性が男性を叱責する声が聞こえてきました。
「何度も言わせないで」 「だからダメなのよ」
普段なら無視できるレベルの雑音かもしれません。しかし、極度のプレッシャーの中にいた私は、その「怒りの声」に過剰に反応してしまいました。 思考が中断され、イライラが募り、問題文が頭に入ってこない。 「うるさいな、集中できないじゃないか」と環境のせいにしている時点で、私はすでに勝負に負けていたのだと思います。
3. 「落ちてはいけない」というプレッシャー
結局のところ、最大の敵は自分自身でした。 「チームのみんなが持っている」「リーダーとして示しがつかない」「2度も落ちるなんて恥ずかしい」 そんな「落ちてはいけない」という強烈なプレッシャーが、視野を狭くし、冷静な判断力を奪っていました。
「対策が見えない」と動揺していたのも、試験そのものが難しいからではなく、「自分のやり方が通用しない」という事実を受け入れたくなかったからかもしれません。
葛藤:逃げ出したい夜
不合格を知った夜、本気で思いました。 「もう辞めたい」 「たかが資格試験じゃないか。業務でコードが書けないわけじゃない」
そう自分を正当化して、逃げ出したくなりました。 合格発表の日、チームメンバーから「どうでした?」と聞かれるのが怖かった。 結果を伝えた時の、あの気まずい空気。「あ、そうなんですね...次は大丈夫ですよ」という慰めが、逆に胸に刺さります。
「こんな基礎資格も取れない奴がリーダーでいいのか?」 そんな自責の念が、ボディブローのように効いてきます。
再起への宣言:3度目の正直へ
それでも、私は諦めません。 なぜなら、ここで辞めてしまったら、本当に「負け」で終わってしまうからです。
AWSのSAA(ソリューションアーキテクトアソシエイト)を受けた時もそうでした。何度か落ちて、AWSが嫌になったあと、クラウドプラクティショナーを受けようやく受かった時、それまでの苦労が自信に変わりました。 簡単な試験を一つパスしたことで、それ以降は不合格を恐れなくなりました。あの感覚を、もう一度思い出そうと思います。
次への戦略
3月下旬、3度目の受験をします。 今度は「知識」だけでなく、「テスト脳」への完全な切り替えを行います。 開発者のプライドは一旦捨てます。素直な学習者として、シラバスの言葉を一つひとつ噛み砕いていきます。
そして、過去の自分に言いたい。 「気にせず頑張れ。結果はその日の1面にすぎない」
おわりに:同じように苦しむあなたへ
もし、この記事を読んでいるあなたが、何かの試験に落ちて落ち込んでいるなら、伝えたいことがあります。 あなたは一人じゃありません。ここにも、基礎資格に2度落ちて、それでも足掻いているエンジニアがいます。
失敗は恥ではありません。 本当に恥ずかしいのは、失敗を恐れて挑まなくなることです。
次は必ず「合格しました」という記事を書きます。 見ていてください。泥臭く、這い上がってみせます。